学生賞(画箋堂賞)

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<第6部門>
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いろり土間の家  ー人・光・風の交差する生活景ー
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近藤 誠之介(京都工芸繊維大学)
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自然豊かな美山町に移住した4人家族のための住宅の計画。 交流の中心として、土足で出入りする「いろり土間」ホールを設ける。家族の生活を彩る様々なアクティビティがホールで結び付く。採光窓や夏季の通風システム・冬季の薪ストーブ利用の蓄熱システムもホールを中心に展開し、この場所の豊かな環境を享受できる住宅とする。夏季は小屋裏を通した北東卓越風の取得によって土間ホールまで風を引き込み冷却する。最高気温が30℃を越えることの少ない地域であり、自然の通風があると十分快適に過ごせる。冬季は薪ストーブを利用する。薪ストーブは土間ホールの一角に設置されるが、ロフト階まで貫通する背後の壁を熱容量の大きいレンガ壁とすることで蓄熱性能を高める。冬季積雪量の多い地域の民家「曲り屋」に倣い、屋根形は2つの切妻屋根を重ねるシンプルな構造として形をまとめる。
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