京都に根ざした優れたデザインを発掘

ひたすらに
同じ味に
こだわる

甘栗の老舗 有限会社 林万昌堂

<本店>〒600-8003
 京都市下京区四条通り新京極西
 TEL:075・221・0258
 FAX:075・256・5767
<河原町店>〒604-0931
 京都市中京区河原町二条西
 TEL:075・223・0228
<販売店>高島屋京都店・ポルタ店・三条店
 http://www.ishida.co.jp

創業は明治7年。甘栗とともに一二〇年の暖簾と味を守ってきた。同じ味を守るということは、自然の栗、しかも遠く中国河北省で産した最高品質のものだけを使う林万昌堂には、並大抵のことではない。気候の変化ひとつで味は変わるのだ。
河北栗子と呼ばれるこの栗は小粒ながら豊かな甘味を持ち、栗特有の渋皮がきれいにとれるのが特長。この厳選された栗子をゆっくり火を入れていくからこそ、あの香ばしい香りとまろやかな甘味が引き出される。
味を第一に考えるため賞味期限は3日以内。日持ちがするようにと焼かれた栗とは違う。それがわかるからこそ、林万昌堂の甘栗のファンは多い。お客さまを待たせてでもじっくり火を入れる味へのこだわり、店頭での計り売り、ひもで吊るす独特のパッケージ、まさに焼きたてを持って帰るこのスタイルの基礎を築いたのが先代である。現当主林雅彦は、まずは継続だと言う。京都は安ければ売れるという土地柄ではない。この味を守っていくことがお客さまからの信頼につながる。当主の色を出すのはもっと後の代でよい、と。だからこそ原料の品質保持には何より心を配る。産地とのパイプは文字どおり生命線でもある。疑わしきは使用せず、どれほど大変でも同じ味を守ること、味の「継続」が現当主の使命なのである。

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写真1/袋入り甘栗  写真2/ポチ籠  写真3/お福和慶