京都に根ざした優れたデザインを発掘

つくったものを
売るのではない、
売れるものを
つくるのだ

はし里富赤井

 〒600-8047
 京都市下京区松原通寺町西入
 TEL:075・351・5058
 FAX:075・341・5096
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専務取締役の合田はインダストリアルデザイナーである。あらゆる制約の中で最良のデザインを追求してきた。そんな彼が和家具をつくっている。材料の選定からデザイン、製造、販売、エンドユーザーの手に渡るまで一貫して手掛ける。どんな要求にも迅速に応えるためと、ユーザーの声や反応を知るためである。「売れるものをつくる」彼のものづくりは単純明快だ。IDで培った制約の中でのものづくりを持ち込んだのだ。まずターゲットを絞る。デザイン優品を受賞した南蛮タンスの場合は30〜45歳の女性、ならその人たちが自分で決済できる価格はいくらか。最初に値段を設定して、そこからものづくりをスタートさせる。「欲しいものが買えないのはおかしい。買える値段にすればいい」のだ。もちろん普通のものを普通に作っていたのでは不可能だ。そこで彼は特別の塗料やオリジナルの金具を開発し、塗り工程、金具など職人の手づくりの技術をバランスよく配置することで効率化を図った。さらには製品をパーツに分けてコンポーネント化、どの製品でも同一にパッケージングするなど工程や売り方を刷新した。ものを知り、トータルに見る目があるからこそ、不可能と思えることも可能にできる。この製品を足掛かりに、もっといいものをとユーザーが望んだ時に答えられるものが売りたい商品なのである。そんなユーザーのために彼は「daBOSCO」というブランドで自らが納得できるクラフト家具を制作している。売れるものづくりとは?誰もが模索している課題も、彼にとって答えは明白である。

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写真1
CHODO 金具タンス 朱
写真2
CHODO ローチェスト 朱
写真3
CHODO 階段タンス ヌリ分け