京都に根ざした優れたデザインを発掘

母から娘へ、
大切に
伝えられる
道具がある

株式会社 有次

<本社>
 〒600-8079 京都市下京区堺町通松原下ル鍛冶屋町242
 TEL:075・351・5800
 FAX:075・351・5759
<錦店>
 〒604-8052 京都市中京区錦小路通御幸町西入鍛冶屋町219
 TEL:075・221・1091
 FAX:075・231・1066
 http://www.aritsugu.com

初代藤原有次が鍛冶職を創業したのは戦国の世の永禄3年(一五六〇年)、現店主は 代目となる。京都御所御用鍛冶として御所出入りの鑑札をいただいてきたが、時代の変遷とともに刀劒の鍛造から料理庖丁、鍛金(打ち出し)による鍋などの料理道具を手がけ、現在に至っている。プロの道具として、近年は本物を求めるお客さまに「有次」の銘は高い品質の証となっている。職人の技と心意気が、いつの世にも永く愛用できる道具を生む。有次の道具の真骨頂は、すべて手で仕事をしているものだから、何十年経っても手で修理ができることにある。店同様、職人たちも何代にもわたって技を守り、磨いてきた。使う側も母から娘へ、孫へ、大切に伝えていく。おばあちゃんが使っていたおろし金を修理に出したら、その職人の父が手がけたものだったというような、まさしく「一生もの」と呼ぶにふさわしい物語が、ひとつひとつの品に生まれていく。こんな伝統を積み重ねて、良い道具は人の心を豊かにし、人の技を引き上げてくれるのだという思いで、錦店にて料理教室、魚のおろし方教室、庖丁研ぎ教室、木彫教室などを開講し、道具を通して食文化の豊かな楽しみも提案している。また、有次では食生活を支えてくれた庖丁にその道具としての使命を全うしたことに感謝して、毎秋「庖丁供養」を行っている。

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写真1/右から順に
三徳牛刀、出刃庖丁、ペティナイフ、
薄刃庖丁、刺身庖丁
写真2
銅寸胴鍋の出来るまで
(上から順に 板裁ち→底の加工→底板を溶接)