「同じことをしても
意味がない」
気ままなブランドが
本流を支える
虹屋
虹屋ちえこ
<虹屋工房>
〒603-8081
京都市北区上賀茂岡本町4
TEL:075・722・3736
FAX:075・722・5938
<虹屋>
〒600-8651
京都駅前プラッツ近鉄7F・京町家工房内
TEL:075・365・7155
虹染という染色技法がある。光を受けてきものに虹が立つという、それは美しい染の技法だ。この虹染の創始者が初代本郷大田子。
虹屋ちえこはその弟子であり、二代目大田子の妻にしていずれデビューするであろう三代目の母、虹染の家の要にあるといってよい。虹屋は彼女の屋号だ。大田子が虹染のスタンダードなら、虹屋はモダンである。大田子がトラディショナルなら、虹屋はバリエーションである。「虹染きもの」として確立された技法やブランドイメージから逸脱することのない大田子とは違い、虹屋は和装の周辺や底辺に目を向ける。「格式や伝統技法にしばられない。思ったこと、感じたことをただ表現する」自由なブランドだ。小物など生活に身近なものを通して、虹染の違う部分を知ってもらいたい。そんな思いで1枚1枚自ら手がけ、染めあげる商品は小物といえど大量生産がきかない1点もの。部分染であったり、奇抜な色であったり、虹屋ショップは新しさがあふれている。虹染にとらわれないものづくりが、逆に虹染という本流を支えているのだ。
そしてまた虹屋は女たちのブランドでもある。二代目虹屋は長男の妻が襲名している。男たちが本流を行くなら、女たちはその周囲をカバーする。しかも思いのままに…家業を守り、伝えていくユニークなかたちが見えてきた。
写真1
虹屋全景
写真2
ストール
写真3
虹染シルク巾着