京都に根ざした優れたデザインを発掘

「旬 おいしく、
やさしく」
老舗にして挑戦者、
京漬物の西利

京つけもの 株式会社西利

<本社>
 〒600-8581 京都市下京区西本願寺前
 TEL:075・361・8181/FAX:075・361・8801
 http://www.nishiri.co.jp
 E-mail:nishiri@nishiri.co.jp

商いの目標は、「旬 おいしく、やさしく」。それを支える家訓は、「塩かげん」。「塩かげん」とは京つけものを商う西利にとって実に言い得手妙な表現だが、その心は、「きめこまかな心」、「おもいやる心」、そして「わかちあう心」の三つの心を社業を通じて養うことにある。「旬 おいしく、やさしく」のシンボルが、「西利・エコケース入千枚漬」。西利・エコケースの誕生は、 年頃からのエコロジーブームに端を発し、千枚漬の製造を通じて「旬 おいしく、やさしく」を求めた結果である。もともと千枚漬は化粧樽に収まっているのが常道。だが、この木樽、あくまでパッケージであって、他に使い途はない。千枚漬の容器=木樽、それは漬けていたままのイメージの形骸化にすぎない。そのイメージにこだわる必要はないではないか。そこから、木樽に代わる新素材として「再生パルプモウルド」が有力候補に上がった。しかし当時、業界にはこれは大胆な試みと映った。今ほどエコ思想が浸透していたわけでもなく、まず、パルプモウルド容器製造を引き受けてくれる業者が見つからない。加えて、京つけもののシンボルとしてウエイトの高い代表商品であるだけに、尻込みし懸念する声が圧倒的に多かった。だが、西利はひるまなかった。かつて、漬物を逸早く「無着色」に生まれ変わらせたときに感じた確かな手応え。「旬 おいしく、やさしく」を求めてきて、お客様に支持されなかったことは、ない。ならば、今回も同じである。その選択は正しかった。「ええやんか」、持ち帰る人にも売る人にもやさしい、そして地球に還ってゆく実用的なエコパッケージは、老舗の新しい顔としてしっかりと定着して、久しい。
この「西利・エコケース」も、出店すべてを貫く直営経営も、本店はじめ祇園店などの「京つけもの味わい処」も、そしてクリーンルームでの漬物づくりも、すべての営みが、西利のなかでは一つの流れとしてつながっている。それが、「西利の京つけもの」のかたちをとって、お客さんと結びついているのである。

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写真1
エコケース入り「西利の千枚漬」
  
写真2
「総理大臣賞受賞・西利の4枚漬」
 
写真3
京都西本願寺前 本社・本店
 
写真4
4枚漬の漬け込み